98年5・6月号 第16号

 心地よい春の日々も早過ぎ、動くと汗ばむ季節になってきました。運動会の練習で調子を崩した喘息の子供たちも結構いたようですが、体力作りには毎日の運動が一番です。元気に梅雨を吹き飛ばしましょう!

最近の話題「ゼーゼーするだけで発作はない? 」

医師「具合はいかかですか?」
母 「ゼーゼーするだけで発作は全くありません」
医師「...?」

 外来での医師とお母さん方との間でよくある会話です。以前、喘息のセルフ・モニタリング第3号参照)の重要性について書きましたが、まず発作の程度を正しく認識することから始めましょう。図に小児アレルギー学会で定められた喘息発作の重症度分類を示します。多くの方々は、呼吸困難を伴って初めて「発作」と考えているようですが、ご覧のようにゼーゼーするだけで呼吸困難を伴わないものでも小発作に分類されます。特に、年齢が長じて体力がつくと発作の割に自覚する呼吸困難の程度が軽く感じられ、喘息本来の姿が水面下に隠れてしまいます(第13号参照)。発作があるということは気管支に炎症をおこしていることを意味します(第12号参照)。それぞれの発作に合わせた適切な処置を主治医に確認しておきましょう。また、どの程度の呼吸困難があるかを見定めるのには、図に示した生活状態を把握することも大切ですが、ゼーゼーの程度以外に「呼吸回数が多い」、「みぞおちが息をするたびに凹む(陥没呼吸)」「肩を使って息をする」などの呼吸状態に気をつけて観察すると、一般の人でも十分に的確な判定ができるようになります。

?? Q&Aコーナー??

Q: アトピーは肌が乾燥する冬の方が悪いと聞いていましたが、今年はだんだん暖かくなるに連れて悪化しています。どうしてでしょうか?

A: 暖かくなるにつれて汗や皮脂の分泌が活発となり、夏は乾燥性の肌にとって肌の潤いが戻ってくる良い季節でもあります。しかし、汗には塩分が多く含まれ、また皮脂は細菌感染を助長する傾向があり、夏場になると汗の溜りやすい場所(首筋、肘・膝の裏側など)の湿疹が悪化することがあります。まず、汗・汚れ対策を実行しましょう。
 体育の後には体操服を早く着替え、できれば濡れたパンツも履き替える。
 汚れた手足や顔は早めに水洗いする。
 短パンやブルマーなどを重ね着しない。
以上、できそうですか?


富山医科薬科大学小児科アレルギー外来

last modified 6.5.98
maintained by Yuichi Adachi