99年1月号 第22号

 1月に入り、ようやく本格的な冬といった感じです。今年でこの”アレルギー外来ニュース”も3年目に入りますが、マンネリ化しないようにがんばりますので引き続きよろしくお願いします。さて、今月は「経口抗アレルギー剤」についてです。

最近の話題「この薬は何のため? 経口抗アレルギー剤 」

 小児期の喘息の病態にとって重要な点は、アレルギー体質(第3号)と弱い気管支(気道過敏性、第12号、 第13号、 第14号)です。そのため、アレルギー反応を少しでも減弱させるような方法が喘息治療には大切となりますが、まず第1にすべきことは環境整備(第11号)です。次に、経口抗アレルギー剤の内服となります。我が国の喘息予防・治療ガイドライン(第18号)にも、軽症例では必要により、また中等症以上の例では使用することを勧めています。現在、リザベン、ザジテン、アゼプチン、セルテクト、アレギサール、ペミラストン、ロメットなどの商品名で知られる抗アレルギー剤が小児では使用可能です。これらは、アレルゲンがIgEを介して肥満細胞を刺激するという一連のアレルギー反応の第1段階(第5号)を抑制するとされます。ダニなどのアレルゲンは常に我々の身の回りにいるものです。そのため、これらの抗アレルギー剤は発作の時にのみ飲むのではなく、内服を継続することが大切です。ただ、これらの薬は即効性ではなく、効果がはっきりするまで約2〜4週間の内服が必要ですので、内服を始めた場合には効果の判定を急がないことが大切です。また、気管支喘息ばかりでなく、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎の治療においても抗アレルギー薬は重要であり、上記抗アレルギー剤のなかでも特に抗ヒスタミン効果を有するザジテン、アゼプチン、セルテクトがしばしば用いられます。

?? Q&Aコーナー??

Q: 喘息治療のひとつとして抗アレルギー剤を内服しています。いつまで続ければ良いのでしょうか?

A: 現在小児で使用可能な抗アレルギー剤は効果の発現に約2〜4週間を要します。その後、喘息を安定した状態を保つためには最低でも約半年の内服が必要です。可能であれば、その間にテオフィリン製剤(テオドール、テオロングなど)や気管支拡張剤の内服を中止し、それでも症状が安定していれば抗アレルギー剤の内服を終了することができます。一般的には、半年から1年、長いときは数年の内服が必要です。また、効果の判定に、自宅でのピークフローのモニタリングや、外来での肺機能測定が有用です。


富山医科薬科大学小児科アレルギー外来

last modified 2.10.99
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