99年4月号 第25号

 のんびりとした春の日差しに酔いしれているうちに時はどんどん過ぎてゆき、このアレルギー外来ニュース4月号もすっかり遅くなってしまいました。この4月で、あらたに入学や進学された皆さん、おめでとうございます。学業とともに、また新たな気持ちでアレルギーの治療も続けて行きましょう。今月のテーマは、気道過敏性の測定方法についてです。外来で測定した後に説明していることですが、ここで改めておさらいしてみましょう。

最近の話題「気道過敏性を測ると何がわかるか 」

  以前、喘息の特徴である「弱い気管支」の本態は気道の炎症による気道過敏性の亢進であるということを説明しました(第12号、 第13号、 第14号)。今回は、我々が日常診療でどのように測定し、どう解釈しているかについてお伝えします。まず方法ですが、簡単に言うと「気管支のがまんくらべ」のようなものです。具体的には、図のように気管支を刺激するヒスタミン(他の施設ではこれ以外の薬物を用いることがあります)を非常に低い濃度から吸入します。一回の吸入が終わる毎に肺機能を測定し、検査開始前と変化がなければ一段高い濃度のヒスタミンを吸入します。これを繰り返して、肺機能が低下した(反応してきた)時の濃度で気道過敏性の程度を表します。図にあるように、とても低い濃度(9や8)で気管支が反応した場合には気管支がかなり弱い(気道過敏性が高度亢進)ということになりますし、高い濃度(4〜1)でようやく反応した場合には気管支はかなり強い(軽度亢進〜正常)ということになります。非喘息では、一般的には3以上で時には最高濃度(1)でも反応しないことがあります。一方、喘息ではその敏感度にかなりの幅があり(9〜3)、病気の勢いを反映するとされています。現在、我々の外来では喘息が臨床的に軽快した患者さんを中心に測定し、その軽快した状態が気管支の強さ(気道過敏性)のレベルでも改善してきているのかを判定しています。

?? Q&Aコーナー??

Q: 子供が花粉症のようで春先になると鼻水が止まりません。ところが、スギ花粉の季節が過ぎてもまだ症状が続いています。どうしてでしょうか?

A: スギ花粉のアレルゲンとしての成分はヒノキ花粉とよく似ています。ヒノキ花粉はスギ花粉の飛散が済んだ後にも飛びますので、ヒノキにもアレルギーである可能性があります。また、初夏からはカモガヤというイネ科の花粉が関係してきますので、その頃まで症状が続く場合は、草むらで遊ぶのは要注意です。


富山医科薬科大学小児科アレルギー外来

last modified 5.6.99
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