2000年1月号 第32号

暖かい日が続いています。その割には、インフルエンが流行し始めているようです。ご注意ください。今回は喘息治療の多面性についてです。今まで何度か解説してきましたが、もう一度おさらいしてみましょう。

最近の話題「喘息の治療は八方美人」

  気管支喘息の病態はアレルギー体質と気管支の炎症・収縮によって説明されます。気管支の収縮、すなわち喘息発作はもちろんその都度治さなければいけませんが、発作は結果であって原因ではありません。アレルギーや気管支の炎症に対する治療を継続してしないと繰り返す発作はいつまで経っても無くなることはありません。そのため、発作時の治療としては気管支拡張剤(メプチンやホクナリンなど)やテオフィリン製剤(テオドールやテオロングなど、第21号参照)、気管支の炎症には吸入性ステロイド(ベコタイドやフルタイドなど、第19号参照)や弱いながらも抗アレルギー剤(第22、 23号参照)やテオフィリン製剤、さらにアレルギーに対しては環境整備(第11、 28号、 29号参照)や抗アレルギー剤が有効とされます。喘息の病態には多面性があるのですから、これらの治療を八方美人的に使っていくことが喘息治療の原則と言えるのではないでしょうか。

?? Q&Aコーナー??

Q: 喘息の治療として毎日インタール+気管支拡張剤の吸入をしています。風邪を契機に発作が連日起こるようになってきたため受診したところ、気管支拡張剤のテープを3〜4日間貼るように指導されました。インタール吸入に気管支拡張剤を混ぜることを一時中止した方が良いのでしょうか?

A: 気管支拡張剤のテープ(第27号参照)は発売されて間もないため、ご質問の内容を含めて解決しなければいけない問題がいくつか残されています。一般的には、気管支拡張剤の内服とテープは同時に用いない方が良いとされていますが、吸入に関してはテープと併用して大丈夫なようです。問題は、薬の血中濃度が上がり過ぎるのがいけないのですから、気管支拡張剤の内服や吸入で心臓がドキドキしたり、手が震えることを経験した方は医師とご相談ください。また、インタールに混ぜる気管支拡張剤の量は0.05〜0.1ccが一般的です。


富山医科薬科大学小児科アレルギー外来

last modified 1.26.00
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