2001年2月 第44号

 そろそろ春の暖かさが戻ってきました。スギ花粉症の人は、自分の鼻で春到来を感じられるのではないでしょうか。花粉症対策や毎日の花粉飛散量がホームページで簡単に見ることができます。一度ご利用下さい。

今月の話題「ピークフローを朝晩、吹こう!」

 前回(第43号)、新しい喘息日誌について書きましたが、その特徴はピークフロー値がグラフとして記入できるようになったことです。ピークフローについては以前(第3号)にも解説しましたが、今回は実際に自宅でモニタリングしている実例をお見せします。当科に通院中の喘息患者さんが自宅で朝晩ピークフロー値を測定するようなりました。すると、その兄もおもしろいからと言って一緒に記入し始めました(図)。兄の方が体格が大きいので、もともとの値が大きいのですが、途中から喘息患者である弟の朝のピークフロー値が低下するようになってきました。そして、その翌日から喘息発作になって、ピークフロー値がさらに低下し、それから1-2日で回復しました。注目すべきは、発作症状が出る1-2日前から朝のピークフロー値が下がり始めたことと、発作症状が消失した後1-2日間はまだ朝のピークフロー値が元に戻っていなかったことです(図内の青色矢印)。このことから、喘息発作という自覚症状だけを頼りに薬の量を調節したり、「自分の調子はずっと良い」という誤解を持ったりするのは、喘息の管理としては不十分であるということです。成人喘息を診る内科領域では、その時のピークフロー値が自己ベストに近いグリーンゾーンであれば通常の治療を続け、値がやや低値なイエローゾーンであれば通常の治療に他剤を追加し、さらに値がかなり低いレッドゾーンでは発作時の治療を追加する、といったピークフロー値による自宅での治療の微調整が一般的になりつつあります。小児でも4歳以上であれば、ピークフローメーターが上手にふけますので、喘息日誌共々どんどん活用してゆきましょう。

新薬紹介

花粉症の季節に眠くならない抗ヒスタミン薬

今まで、鼻症状や皮膚のかゆみに対する抗ヒスタミン効果のある薬剤には、眠気という副作用がしばしば伴っていました。最近、眠気が非常に少ない内服薬が出ました。抗ヒスタミン薬の眠気で困っておられる方は、外来担当医にご相談下さい。


富山医科薬科大学小児科アレルギー外来

last modified 4.30.01
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