アレルギー外来ニュース 平成15年4,5月号

第62号 2003年4,5月

 桜が咲き、入学・進級・就職とそれぞれの目標に向かって歩み始める季節がやってきました。アレルギーの治療も年々進化を続けています。しばらくは、「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2002」の解説を続けていきたいと思います。ご不明な点がありましたら、気軽にご相談下さい。

今月の話題「新しいガイドライン 長期管理について(2)」

 昨年秋に改訂された小児喘息の治療ガイドラインでは、長期管理の方法を年齢に分けて示してあります。今回は最も年上の6〜15歳について解説します。表の下のほうにあるステップは、先月にお示ししました重症度をもとに割り振られたものです(第61号)。ご覧になってわかるように、軽症持続型以上では吸入ステロイド(第19号)が大事な治療法として挙げられています。旧のガイドラインでは吸入ステロイドは中等症以上から使用するようになっていましたので、今回の改訂でより早期から吸入ステロイドを使用する方向に向かっているようです。
<6歳から15歳>専門医のもと
長期入院療法
経口ステロイド薬
(隔日療法)
吸入ステロイド:フルタイド、ベコタイド
ロイコトリエン拮抗薬:オノン、シングレア
DSCG:インタール
テオフィリン:テオロング、テオドール
長時間β2:セレベント、ホクナリンテープ
吸入ステロイド薬
以下のいずれか併用
ロイコトリエン受容体拮抗薬
DSCG
テオフィリン徐放製剤
長時間作動性β2刺激薬
(吸入・貼付)
吸入ステロイド薬
以下のいずれか併用
(考慮)
経口抗アレルギー薬
DSCG
テオフィリン徐放製剤
 吸入ステロイド薬
または、以下のいずれか
あるいは複数の併用
経口抗アレルギー薬
DSCG
テオフィリン徐放製剤
発作に応じた薬物療法
抗アレルギー薬(考慮)
ステップ1
間欠型
ステップ2
軽症持続型
ステップ3
中等症持続型
ステップ4-1ステップ4-2
ステップ4 重症持続型

日本アレルギー学会春季大会


 5月12日〜14日に横浜で開かれ、アナフィラキシー(第510号)についてのシンポジウムがありました。食物や蜂アレルギーの際におこるショック様の症状に対してエピネフリンという注射を患者さんが所持し、間違って食べたり刺されたりした時に使用して、症状の重症化を防ごうという内容でした。日本でももうすぐ使用可能となるそうで、その時にはもっと詳しく解説します。
【編集後記】SARSも対岸の火事ではないようです。
富山医科薬科大学小児科アレルギー外来

last modified 28.05.03
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