アレルギー外来ニュース 平成15年6月号

第63号 2003年6月

 雨の多い鬱陶しい季節になりました。一方、SARSがようやく下火となり始め、夏休みにいろいろな所へのお出かけを計画している方々はホッとしておられることと思います。今回は、「ガイドライン」から少し離れて、携帯用吸入器の使用可能回数についてです。

今月の話題「この吸入、何回できるの?」

 喘息に対する吸入療法が一般的になるにつれて薬剤の種類が増え、さらにより効率よく吸入できる器具の開発も進んだため、現在では多くの携帯用吸入薬が販売されています。小児科での代表的な薬剤を示します。問題点としては、携帯用吸入器には、上手に吸わないと十分な効果が得られないということと(第56号)、薬剤が容器に入っているためにあと何回分残っているのかがわからないということがあります。フルタイドディスカスには、未使用時の60回から吸入するたびに数字が小さくなり、あと何回吸入できるのがわかるカウンターが付いていて大変便利ですし、パルミコートでは、残り20回になったら印が出るようになっています。しかし、それ以外の薬剤では、使っている本人が記憶しておくか、容器を振って音で残りの量を自分で判断するしか、残量を確認する方法がありません。この表を参考に残量に気をつけながらご使用下さい。
 商品名回/本日分※
β2刺激薬メプチンキッドエア100回頓用
メプチンエア100回頓用
吸入ステロイド
(ベコタイド)
ベコタイド(50)110回2吸入/日 55日分
ベコタイド(100)60回2吸入/日 30日分
吸入ステロイド
(フルタイド)
フルタイドエアー(50)120回2吸入/日 55日分
フルタイドディスカス60回2吸入/日 30日分
吸入ステロイド
(ブデソニド)
パルミコート(50)11.2mg112回2吸入/日 56日分
パルミコート(100)11.2mg56回2吸入/日 28日分
パルミコート(100)22.4mg112回2吸入/日 56日分
インタールインタールエアゾルA200回4吸入/日 50日分
※医師の指示により、吸入回数や1回量が異なりますので、用法用量をご確認の上で計算してください。

メプチン・ユニットへの変更


 気管支拡張薬の吸入に汎用されているメプチン吸入液(1本30mL入り)を、当院では少量ずつに分注された「メプチン・ユニット」へと変更します。インタール+メプチンの定期吸入療法では、一回使用量は通常0.05〜0.1mLですから、1日2回の吸入では30mLで約5ヶ月間使用可能です。このように長期間使用するために防腐剤も入っていますが、ビンの中にカビが生えていたというお話を今まで何度か保護者の方から聞いたことがあります。そこで、当院では使い切りタイプの「メプチン・ユニット(0.3mLと0.5mLの2タイプあり)」に変更することとしました。この中には防腐剤は入っていませんので、開封したらその日のうちに使用してください。(青 0.3mL、白 0.5mL)
【編集後記】 吸入療法は、単純そうでいて、奥が深いですね(湧)
富山医科薬科大学小児科アレルギー外来

last modified 02.07.03
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