アレルギー外来ニュース 平成16年12月号

第72号 2004年10,11,12月

 今年の秋は、日本列島に台風が直撃することが何度もあり、そのためか喘息をお持ちの方々の調子はあまり良くなかったようです。「うちの子供は台風が来る前の日になると調子が悪くなり、天気予報より早く天候の変化がわかる」と、喘息児をお持ちのお母さん方から時々うかがいます。人間の身体は不思議ですね。今回のテーマはアトピー性皮膚炎への外用薬の塗る量についてです。

今月の話題「この薬、どのくらい塗ればいいの?」

 アトピー性皮膚炎や乳児湿疹で塗り薬(外用薬)を処方してもらうことが多いと思います。どの程度の皮膚炎に、1日何回くらい塗ればよいかということは主治医から言われていると思います。しかし、1回にどのくらいの量を塗ればいいのかについてはあまり指導されていないのではないでしょうか。まず、大人の指先にのる位の量を1単位とします(具体的には、チューブから出した外用薬の長さが、右図に示すように大人の人差し指の指先から最初の関節まで伸びるくらい)。表には、この1単位を基準にして塗る部位と年齢によって、おおよその塗るべき量が記載されています。例えば、6ヶ月の子供さんのお腹全体に塗るとすると、先ほどの1単位程度を1回に使うということになります。ちなにみ、1単位が約0.5gに相当するので、5g入りのチューブなら1日2回塗るとするとして5日で1本なくなることになります。この量だと多いように感じられる人もおられるのではないでしょうか。これはあくまで目安ですから、もちろん少な目の量でも効果のある人はそのままでも構いませんが、「あまり効かないな」と思ったら、お薬を替える前に塗り方や量をチェックされてはいかがでしょうか。

外用薬の一回使用量の目安(単位)
年齢顔と首腕全体(1本)足全体(1本)胸とお腹背中とお尻
3〜6ヵ月 1   11と1/2 11と1/2
1〜2歳1と1/21と1/2  2  2  3
3〜5歳 1と1/2  2  3  33と1/2
6〜10歳 22と1/24と1/23と1/2  5
          British Journal of Dermatology 138:293;1998

患者さんと家族のためのハンドブック

 小児気管支喘息の治療・管理ガイドライン(第 59号60号61号62号63号64号65号参照)が以前から作られていますが、本来は医師向けのものでした。日本小児アレルギー学会では、その内容を患者さんやそのご家族の皆さんにもご理解いただけるようにとの趣旨で「ハンドブック2004」を作りました。わかりやすく書いてありますので、是非ご一読下さい。購入方法については日本小児アレルギー学会のホームページをご覧下さい。
【編集後記】最近の忙しさにかまけてこのアレルギー外来ニュースの発刊の間隔がすっかり延びてしまいました。来年こそ、毎月出せるようにがんばります(有)
富山医科薬科大学小児科アレルギー外来

last modified 04.12.09
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