アレルギー外来ニュース 平成17年3,4月号

第74号 2005年3,4月

 今年のスギ花粉は、当初季節外れの大雪に出鼻を挫かれましたが、その後勢いを盛り返して多くの患者さんを苦しめたようです。さて、4月から新たに幼稚園や保育所に入られたお子さんも多いことでしょう。今回は、食物アレルギーをお持ちのお子さんが保育施設に入られた時の注意点について解説します。

今月の話題「保育施設での食物アレルギー -誤食について-」

 以前富山県内の保育施設にアンケート調査を行ったところ、全体の70.5%の施設で総園児の約1.24%が何らかの食物除去を受けていることがわかりました(日小ア誌 18:1000;2004)。この調査を通して色々な問題点が見えてきました。その一つに「誤食」があります。「誤食」とは、食べるとアレルギー反応が出る食物を誤って摂ってしまうことですが、具体的には給食やおやつの中に食べてはいけない食物が混入していることに気付かずに食べてしまったり、他の子供の食べ物を取って食べてしまうなどによって起こっています。そして、食物アレルギー児の33.6%がそのような誤食を経験し、そのうちの42.5%でその後なんらかの症状を呈していました。図は、誤食後どのくらいの時間でどのような症状が出現したかを表したものです。摂取後1時間以内に蕁麻疹などの皮膚症状を呈することが最も多いのですが、咳込みやゼーゼーなどの呼吸器症状を呈する割合も比較的多く、さらに全体の4.5%の子供がぐったりするなどの全身症状にまで至っています。
 「誤食」への対応はむずかしいものですが、表に示したような点に注意して、保護者・保育施設・医師が連携していくことが最も重要なことです。その一環として、我々は「食物除去指示書」を患児毎に作成して保育施設に提出するようにしています。興味のある方は、ご相談下さい。

4月1日 小児慢性疾患医療給付制度が 変更になりました

 今までは気管支喘息で1ヶ月以上入院した場合のみ給付の対象となっていましたが、今後は外来でも適応となります。ただし、「@3ヶ月に3回以上の大発作がある場合、A1年以内に意識障害を伴う大発作がある場合、B治療で人工呼吸管理または挿管を行う場合」とかなり重症な方のみが適応となります。さらに、給付額は所得に応じて決められます。ご質問は医事課までお願いします。
【編集後記】いろいろな制度、むずかしいですね(融)
富山医科薬科大学小児科アレルギー外来

last modified 05.04.11
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