アレルギー外来ニュース 平成20年6、7月号

第89号 平成20年6、7月号

 暑〜い夏がやって来ました。エコ対策や高騰する光熱費を考えると、クーラーのスイッチを押す手もつい引っ込み勝ちになってしまいます。ところで、クーラーのフィルターはきれいにしておられますか? 貯まったホコリを気管に吸い込まないためにも、またエコ対策としても、こまめなお掃除が大切です。今回は、先日のアンケート調査でわかった、保護者の皆さんの喘息に対する知識についてです。

今月の話題「気道の炎症って何?」

 今年の春に北陸3県の7病院の小児科で、共通のアンケート用紙を用いて、喘息のお子さんをお持ちの保護者の方々(324名)の治療目標や喘息についての知識を調査させていただきました。ご協力頂いた皆様には、この場をお借りして感謝申し上げます。下の表に知識に関する質問内容の一部とそれに対して「知っていた」と回答された保護者の方の割合を示してあります。「アレルゲン吸入や感染などの誘因で発作を来す」や「発作を繰り返す場合には、環境整備と共に長期管理薬を使用して発作が起らない状態を作る必要がある」といった質問には90%以上の方々が「知っていた」と回答され、発作の誘因や長期管理の重要性についてはよく認識して頂いていることがわかりました。しかし、「発作がない時にも気道が炎症を起こして腫れている」とか「気管支拡張薬を使うと発作は軽減するが、気道の炎症は残っている」といった気道の炎症について「知っている」と回答された保護者の方々の割合は50-60%前後に留まっていました。「気道の炎症」があるために、炎症を抑える効果のある薬物の吸入ステロイド(フルタイド、キュバール、パルミコート)やロイコトリエン受容体拮抗薬(オノン、シングレア、キプレス)で治療する必要があるということを認識していただくことが、長い喘息治療には大切なことと考えます。そこで、次号以降で引き続き、「気道の炎症」について解説します。
  質問の内容
発作がない時にも気道が炎症を起こして腫れているアレルゲン吸入や感染などの誘因で発作を来す気管支拡張薬を使うと発作は軽減するが、気道の炎症は残っている発作を繰り返していると、気管支がさらに敏感になって喘息が重症化する発作を繰り返す場合には、環境整備と共に長期管理薬を使用して発作が起らない状態を作る必要がある
「知っていた」と答えた人の割合(%)50.096.367.376.991.7

旅先での発作

 夏休みは、家族で旅行に行ったり、子ども同士で合宿やキャンプに出かける機会も多いことと思いますが、そんな時に喘息発作が起ったらどうしましょう? 事前に服薬した方が良いのか、また発作時にはどのような対応すればよいのかなど、前もって主治医とご相談下さい。また、万一に備えて、旅先の病院の連絡先などもチェックしておくことをお勧めします。
【編集後記】 夏は水の事故や食中毒が起りやすい季節です。水と食べ物には、ご注意下さい。(夕)
富山大学小児科アレルギー外来

last modified 08.07.23
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