アレルギー外来ニュース 平成20年10月号

第91号 平成20年10月号

 秋と言えば「食欲の秋」ですが、食物アレルギーのためにいろいろな食品を制限されているお子さんをお持ちのお母さん方には、食材選びでご苦労されていることでしょう。今回は、食事制限をしているお子さんにおいて、摂取量が低下してしまう可能性のある「鉄」と「カルシウム」の補給方法についてです。

今月の話題「食物アレルギー児での鉄やカルシウム補給」

 食物アレルギーの原因物質として頻度の高い鶏卵や牛乳が摂取できなくなると、「鉄」や「カルシウム」が不足してくる可能性があります。そのため、食物除去を行っている間は、常に栄養面にも注意を向けておくことが大切です。
 鉄の吸収は、肉や魚に含まれている「ヘム鉄」の方が、野菜などに含まれている「非ヘム鉄」よりも腸での吸収が良いとされています。そのため、肉や魚はよい補給源となりますが、切り干し大根や干しひじきなども捨てたものではありません。また、タンニン酸を多く含むお茶は、鉄の吸収を妨げる可能性がありますから、食事中や食後すぐには飲まない方が良いでしょう。
 カルシウムの吸収にも、食べ物の種類による違いがあります。牛乳や乳製品が最も高率ですが、大豆製品や魚、さらには緑の野菜や海藻でも補給できます。そして、カルシウムの吸収に必要なビタミンDの補充には、表のような食品を摂ると共に、日光浴が大切です。一方、コンビニ弁当やコーラばかりを摂っていると、カルシウムの吸収が悪くなってしまう可能性がありますので、ご注意ください。

*これらの表に記載された数値は、測定条件によって変化しますので、ある程度の目安としてご判断下さい。

アレルギー物質の表示が改訂されました

 加工食品に含まれるアレルギー物質の表示方法は、法律によって表示を「義務」と「推奨」に分かれていますが、平成20年6月より、「エビ」と「カニ」が推奨から義務に格上げされて、表示を義務づけられている食品は卵、乳、小麦、ソバ、ピーナッツに加えて7品目となりました。
【編集後記】 食品の表示が、店頭販売のお惣菜などにも適応拡大されると助かるのですが・・・(夕)
富山大学小児科アレルギー外来

last modified 08.10.08
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