アレルギー外来ニュース 平成23年6-10月号

第104号 平成23年6-10月号

 東日本大震災ならびに原発被害を被られた方々に、心からお見舞い申し上げます。
 震災以降あっという間に月日が経ち、早くも立山では雪の便りも聞かれるようになりました。秋には、小児喘息、そして食物アレルギーのガイドラインが改訂になります。今回は、アナフィラキシー対応用のアドレナリン自己注射器(エピペン(R))が保険適応になったとことをお伝えします。

今月のテーマ「エピペン(R)が保険適応となりました」

 食物アレルギーやハチアレルギーなどで強いアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こしてしまうようなお子さんに対して、自宅や学校などでの緊急時の対応手段として、アドレナリンの自己注射器(エピペン(R))を携帯してもらうという方法があります。今までこの薬剤は医療保険が適応されていなかったために患者さんの全額負担になっておりましたが、患者さんの団体や学会からの要請もあって、平成23年9月から保険で処方することができるようになりました。そのため、多くの方では負担額がかなり軽減されると思います。
 一方、エピペン(R)はアドレナリン(以前はエピネフリンと呼ばれており、それがペンタイプの注射器に入っていたので「エピペン(R)」という名前になっています)という強い薬剤が入っているために、処方できる医師が限定されておりますのでご注意ください。また、使用方法や注射するタイミングなどについてしっかりと理解していただく必要がありますので、始めて処方を受ける時ばかりでなく、再度処方される場合にも時間をかけて説明させていただきます。少し時間を要しますが、これらの点をご了解ください。

「災害児のこどものアレルギー疾患対応マニュマル」の英語版もできました

 今回の大震災を受けて日本小児アレルギー学会では、災害時に喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの子どもさんにどのように対応すればよいのかを簡単にまとめたパンフレットを作りました。それぞれ「お世話される方」、「避難所などで周囲にいる方」、そして「行政の方」向けの3通りがあります。日本語版に加えて英語版も作成しましたので、ご活用ください。なお、学会のホームページよりダウンロードできます。 ( 日本小児アレルギー学会HP )。
【編集後記】今年の夏、約10の学校(小?高校)で「学校におけるアナフィラキシーへの対応」についてお話ししてきました。学校の先生方は、緊急時に自分たちでもエピペン?を使えるようにということで真剣に講習を受けて下さいました。備えあれば憂い無しです。(You)
富山大学小児科アレルギー外来

last modified 11.11.14
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