アレルギー外来ニュース 平成25年1-8月号

第110号 平成25年1-8月号

 食物アレルギーのお子さんをお持ちの保護者の方は、昨年末の調布市での不幸な事故以来、お子さんの日々の生活に強い不安をお持ちのことと思います。また、お子さんを預かる園や学校でも、どのように対応すれば良いのかについていろいろな協議がなされていると思います。

今月のテーマ「エピペン:いつ打つの? 今でしょ!」

 食物アレルギーの子どもさんは、日頃から本人や周囲の方々が細心の注意を払っているにもかかわらず、誤って原因食物を摂取してしまうことがあります。そのため、誤食してしまった際にどのように対応すれば良いかについて、前もって決めておいた方が緊急時の対応が容易になります。当科で使用しているものをアレルギー外来ニュース (第108号) に掲載しておりますので、ご参考にしてください。
 その際、いつも問題になるのは「エピペンを打つタイミング」です。適切なタイミングで打つのが最も効果的ですが、一般の方がそのタイミングを見極めるのは容易ではありません。そこで、日本小児アレルギー学会が「一般向けのエピペンの適応」を示しました(下図)。かなり分かりやすくなったと思われますので、是非ご活用下さい。
 ただ、園や学校で問題になるのは、このような状況であっても本人が「打ちたくない!」と言った場合です。保護者の方は、そのような場合の対応を事前に園や学校とよく相談しておいてください。

<エピペンが処方されている子ども>
誤食した場合/誤食が疑われる場合

消化器症状・繰り返し吐き続ける・持続する強い(がまんできない)おなかの痛み
呼吸器症状・のどや胸が締め付けられる・声がかすれる・犬が吠えるような咳
・持続する強い咳込み・ゼーゼーする呼吸・息がしにくい
全身の症状・唇や爪が青白い・脈が触れにくい、不規則 
・意識がもうろうとしている・ぐったりしている・尿や便を漏らす
                   
              上記の症状がひとつでもあれば

          エピペン使用

             

保育所でのアレルギー対応がYouTubeで

 厚生労働省は、同省の動画配信サイトで「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」に関する動画の配信をしています。

    保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(1/2)

    保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2/2)

 そのなかで、専門医の一人である今井孝成先生(昭和大学)が、食物アレルギーの実態や症状について、さらにエピペンの打ち方や打つタイミングについて詳しく説明しています。前半29分/後半17分と少し長いものですが、大変参考になります。
【編集後記】いざという時にどう対応すれば良いか、日頃から家族で、園が学校の先生方と話し合っておきましょう。(友)
富山大学小児科アレルギー外来

last modified 13.11.7
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