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研究グループ

アレルギー・呼吸器グループ

チーフメッセージ
教授 足立 雄一
 本グループでは、喘息を単にアレルギー疾患として捉えるのではなく、呼吸器疾患としての側面も重視しつつ、 各種の肺機能や呼気一酸化窒素など他覚的指標をできるだけ用いてより良いコントロールレベルを目指した喘息治療を心がけています。 また、長引く咳やゼーゼー(喘鳴)は必ずしも喘息とは限りませんので、気管支ファイバー検査や3D-CT検査などを用いて気管狭窄や気道異物などの鑑別を行っています。 一方、最近その頻度が増している食物アレルギーやアナフィラキシーに対して、積極的に経口負荷試験を行うと共にアドレナリン自己注射を導入することにより、よりきめ細かい食物制限を含めた生活指導を行っています。また、急速・緩徐経口免疫療法を実施し、少しでも早く子どもたちの生活の質(QOL)が改善されるよう努めています。さらに、県内外の関連病院や開業施設に数多くいるアレルギー専門医と協力しながら、地域と連携した診療体制を構築しています。
 研究面では、小児喘息については、気流制限・気道炎症・コントロールレベルなどの指標を低年齢児でも客観的に評価できる方法を模索すると共に、その測定の臨床的意義について検討しています。 また、食物アレルギーにおける食物負荷試験や経口免疫療法の安全性ならびに有効性について検討しています。 さらに、近年アレルギー疾患が急増している背景を探るべく、全国や地域での疫学調査(エコチル調査を含め)を実施し、我が国における生活様式や大気汚染(黄砂やPM2.5など)がアレルギー疾患の発症や増悪にどのような影響を及ぼしているのかについて研究しています。 基礎的研究としては、アレルギー性疾患の発症や病勢の変化における制御性T細胞の役割について、また食物アレルギーにおける抗原コンポーネントの役割について解析を進めています。 また、 全国ならびに地域レベルの共同臨床研究を通して、我が国の小児アレルギーならびに呼吸器疾患診療の向上に寄与するよう努めています。
 社会的な活動としては、富山県内の保育や教育の場でのアレルギー児の安全と生活の質の改善を目指して、関係職員の研修事業や自治体のマニュアル作成に協力しています。また、未だに後を絶たない気道異物事故の撲滅を目標として、全国の事故発生状況の調査や保護者の気道異物に対する意識調査などを実施し、食品会社も含めた社会への啓発活動を積極的に行っています。さらに、東北大震災や熊本地震では被災したアレルギー児へのアレルギー食や医薬品の提供に積極的に関わり、次の大災害に備えて「災害時のアレルギー児への対応マニュアル」などの作成に取り組んでいます。

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