安全な治療で病気を治す
 まず、ご挨拶を申し上げます。この度、平成29年4月1日付をもちまして当教室に着任致しました、藤井 努と申します。本稿を読んでくださることについて、深く感謝いたします。
 富山大学消化器・腫瘍・総合外科(第二外科)は、消化管外科(食道・胃・大腸)、肝胆膵外科(肝臓・胆道・膵臓)、乳腺内分泌外科(乳腺・甲状腺・副腎)、小児外科を担当しており、最先端の高度医療を行っております。私たちは、患者さんの真のご要望は「安全な治療で病気が治ること」だと思っています。手術を担当させて頂く以上、それは必ず「安全」でなければならない。私たちはどこよりも危険の少ない術式、治療方法を常に目指します。事実、私は、どの術式よりも合併症率の高いとされる膵臓手術において、前任地では世界でも屈指の良好な成績をあげてまいりました。この姿勢は現在の富山大学でも同様で、日本一安全な手術の提供を当然の責務と考えております。退院後、1年後、5年後、10年後の患者さんの体調や生活の質までも重視した手術を行って参ります。
 しかしまた、安全性の数字ばかりを追求するわけではありません。大学病院ならではの難しい手術、厳しい治療も、患者さんの状態をしっかりと見極めながら、先進・高度医療を積極的に行います。そのためには高度な技術と最高の専門的知識が必要です。私たちは常に技術を研鑽するとともに、最先端の知識を入手し、全ての医療に向上心を持って取り組んでいます。さらに、他施設の医療を追随するだけなのではなく、大学病院としての臨床研究および基礎研究にも力を入れており、最先端の医療を世界に向けて発信し、世界をリードする存在を目指し続けています。一般の病院ではできない、特殊な治療を行うことができるのも、大学病院の利点の一つであると思います。
 上述のような「安全かつ高度な医療」は、専門家が揃った大学病院にしか行い得ない状況も多々あります。私が市中病院ではなく、大学病院で外科医を続けているのは、それが明らかだからです。消化器内科、放射線科、麻酔科、感染制御部、化学療法部、集中治療部、手術ロボット・・高度医療を行うことのできる全ての診療科を富山大学は備えています。また当教室には、日本外科学会指導医、日本消化器外科学会指導医、日本肝胆膵外科学会高度技能専門医、日本内視鏡外科学会技術認定医、食道外科専門医、乳腺専門医、日本小児外科学会指導医などの専門家が診療を担当します。
 また、地域医療も富山大学の重要な任務と考えております。富山県唯一の医学部として、富山県全体の病院・クリニックの先生方とも共同しながら、富山県全体の外科医療に責任を持ってあたっていきたいと思っております。
 富山県は新幹線のおかげで東京へのアクセスが大変良くなりました。また今後は関西へも行きやすくなりそうです。しかし私は、関東・関西にわざわざ行く必要のない、日本最高の外科治療を、日本の中心に位置するこの富山県で行います。もちろん、セカンドオピニオンなどで他施設の説明を聞きに行って頂いて構いません。そのうえでも、「やはり富山大学がいい」と思って頂けるように十分説明させて頂きますし、皆様のご期待に応えられる最高・最新の治療を提供致します。今の大学病院は、以前のような堅苦しくて冷たいところではありませんので、ぜひお気軽にご相談にいらして下さい。
富山大学 消化器・腫瘍・総合外科
教授 藤井 努(ふじい つとむ)