卒後臨床研修



  • 卒後研修の1年次のうち3カ月を救急部(または麻酔科)をローテートする。
    このほか、平日の当直帯および土日休日には研修医当直を置いており、来院患者の診療の補助を行っている。
    毎朝8時より救急部スタッフとの当直帯症例カンファレンスを開催し、研修医による症例のプレゼンテーションを行っている。

    医師臨床研修制度における、救急医療の学習目標
    一般目標
    (GIO)
    生命や機能的予後に係わる、緊急を要する病態や疾病、外傷に対して適切な対応ができる
    到達目標
    (SBO)
    1. バイタルサインの把握ができる
    2. 重症度および緊急度の把握ができる
    3. ショックの診断と治療ができる
    4. 二次救命処置(呼吸・循環管理を含む)ができ、一次救命処置(BLS=Basic Life Support)を指導できる  (※ ACLS は、バッグ・バルブ・マスク等を使う心肺蘇生法や除細動、気管挿管、薬剤投与等の一定のガイドラインに基づく救命処置を含み、BLS には、気道確保、心臓マッサージ、人工呼吸等の、機器を使用しない処置が含まれる)
    5. 頻度の高い救急疾患の初期治療ができる
    6. 専門医への適切なコンサルテーションができる
    7. 大災害時の救急医療体制を理解し、自己の役割を把握できる




    救急部における研修の評価項目
    1. 救急医としての基本姿勢

      o 救急患者の受け入れの連絡と対応を迅速に行うことができる。
      o 必要な情報聴取と発症状況及び病状の把握ができる。
      o 各科の医師や看護スタッフと協力して診療ができる。

    2. 診察及び検査による的確な診断

      o バイタルサインを含む確実な理学的所見を取る。
      o 本人又は家族への問診を行い、正確な情報を聴取する。
      o 緊急項目の基本的検査の実施、判定ができる。(血液生化学、動脈血ガス等)
      o 各部レントゲン、CT読影
      o 心電図の解読
      o 腹部超音波検査
      o 動脈ラインの確保方法及びそのモニタリング

    3.救急蘇生法

      o 基本的な用手気道確保法
      o 気管内挿管
      o 輪状甲状靱帯の穿刺と切開法
      o 気管切開法
      o レスピレータ使用法
      o 胸骨圧迫心マッサージ
      o 除細動法(胸骨叩打、直流除細動)
      o CVPカテーテル挿入
      o Swan-Ganzカテーテル挿入、応用
      o 人工ペーシング(体外、その他)
      o ショックの原理、治療及び関与薬剤の適切な使用ができる。
      o 血液ガス分析の評価ができる。

    4. 各種基本手技

      o 静脈確保(末梢、中心静脈、静脈切開法)
      o 導尿法、膀胱留置カテーテル
      o 胃管の挿入と管理
      o 動脈穿刺法
      o 腰椎穿刺法(髄液採取、腰椎麻酔など)
      o 創傷の基本的処置ができる。(消毒、止血、麻酔、縫合法)
      o 胃洗浄法
      o 胸腔ドレナージ及びその応用

    5. 下記の諸疾患の診断及び救急処置法

      o 意識障害の鑑別と処置
      o 脳血管障害の診断及びその救急対応法
      o 心疾患(不整脈、心筋梗塞、急性心不全)
      o 急性呼吸不全
      o 急性中毒症
      o 急性腹症
      o 頭部外傷
      o 胸部外傷
      o 腹部外傷
      o 四肢外傷
      o 脊椎・脊髄外傷
      o 熱傷の局所及び全身管理
      o 溺水
      o 小児救急
      o 精神科救急

    6.各種重症疾患に対する集中治療室での管理

      o 体液電解質異常の補正
      o 酸塩基平衡異常の補正
      o 急性心不全
      o 各種重症心疾患
      o 急性呼吸不全
      o 中毒
      o 熱傷
      o 溺水
      o 多発外傷
      o 各種大手術の術後管理
      o CPA回復後の管理

    7.その他

      o 各種急性疾患に対する高気圧酸素療法の原理及びその治療
      o 救急車同乗にての重症患者の管理、治療
      o ヘリコプター同乗
      o 学会発表
      o 研究、論文発表