8歳学童期の追加調査

概要

 エコチル調査は、出産6ヶ月以降は主に質問票により情報収集を行ってきました。しかし、質問票からでは十分な情報が得られないという課題もあります。

 そこで、2019年より8歳ころのお子さんを対象とした対面調査である「学童期検査(小学2年生)」が開始され、この機会を利用してこれまで質問票調査では得られなかった測定情報を得る研究を進めることとしました。

 本研究は「学童期検査」に来場するお子さんとお母さんを対象として、心身の健康、および、これらと関連の深い項目について調べています。本研究の具体的な目的は以下の通りです。

目的1:
出産後8年を経過した時点のお母さんの心身健康状態を明らかにし、これらに関連する過去および現在の要因を調べる。
目的2:
お母さんの心の健康状態のうち、産後うつと対児愛着に着目し、それぞれの質問項目について探索的・確認的因子分析を行うことで、因子的妥当性を検証する。
目的3:
閉経前の女性の骨密度に影響を及ぼすと考えられる生活習慣また健康への意識(ヘルスリテラシー)などを検討し、骨密度増加と維持に強い関連がある要因を明らかにする。
目的4:
児童の骨折と骨密度との関連、骨密度に影響を与える要因を検証する。
目的5:
児童における光線過敏症の有病率、発症年齢および発症要因を明らかにする。

調査の進捗状況

 この調査の参加者募集は終了しています。現在、論文化に向けてデータ解析を行っています。これまでに、以下の学会発表を行っています。

  • 土田暁子, 金谷久美子, 城川美佳, 松村健太, 浜崎景, 中山健 夫, et al. 育児中の女性の妊娠前、妊娠中、産後8年時点の 身体活動量の傾向:エコチル調査の追加調査より. 第32 回日本疫学会学術総会; 26-28, Jan; 千葉2022.
  • 土田暁子, 松村健太, 浜崎景, 稲寺秀邦. 3歳時点のメディア 視聴と小学2年生時点の骨密度をはじめとする体格指標と の関連(エコチル調査追加調査より). 第59回富山県小 児保健学会; 10, Octobrer; 富山2020.

問い合わせ先

富山大学 エコチル調査富山ユニットセンター
土田 暁子
Tel. 076-415-8842 FAX 076-415-8843
E-mail:ecojimu★med.u-toyama.ac.jp
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