ご挨拶
第19回中部リウマチ学会
会長 木村 友厚
 平成19年9月8日(土)に富山市で第19回中部リウマチ学会(日本リウマチ学会中部支部学術集会)を開催させて頂きます。富山で14年ぶりの本学会の開催です。皆様を心より歓迎いたします。
 関節リウマチの治療は、近年の生物学的製剤や新規治療薬の導入、そして基本治療薬の見直しに伴って著しい進歩をとげました。疼痛のコントロールから臨床的寛解へ、さらには画像上の破壊進行の抑制、画像的寛解までが、当然の如く語られるようになりました。これは少し前までの関節リウマチ薬物治療が、各々の時点ではある程度有用であったとしても、関節破壊や最終的な機能障害の観点から見れば、如何に貧弱なものであったかの裏返しでもあります。しかしながら、関節破壊の制御は、未だ十分には達成されてはおらず、今後の治療のさらなる展開が必要です。
 そこで、本学会ではあらためて関節リウマチの骨関節破壊についてのシンポジウムを企画しました。特別講演では長崎大学大学院放射線診断治療学の上谷雅孝教授に、関節リウマチの関節破壊の画像評価についてのお話を伺い、知識のupdateを計画しました。ヌーンタイムレクチャーでは、山中寿先生(東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター)に最新の生物学的製剤治療について講演して頂き、現状と今後の展開について解説してもらいます。また徳田均先生(社会保険中央総合病院内科)にRA治療下に起こるニューモシスティス肺炎などの呼吸器合併症について講演して頂き、具体的な治療について解説してもらいます。
 学会プログラムの詳細は、皆様の口演演題を得て、充実したものになるように準備を進めさせて頂きます。身近な経験例や治療難渋症例、種々の薬物治療と手術療法、基礎的知見から関節再建術に至るまで、多数の演題のご応募をお待ちしております。
 9月の富山は、風の盆の後の穏やかな気候に恵まれています。学会での討論とともに、大変に美味しい自然をお楽しみ頂ければと思っております。皆様のご参加を楽しみにしています。