富山大学 学術研究部医学系(医学部 精神看護学講座)

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講座紹介

精神看護学は「こころの健康」を追究する実践を伴う学問です。

精神看護学講座では,対象者の「ネガティブな看護現象」の最小化と「ポジティブな看護現象」の最大化を目指した全人的観点による精神看護ケアを探求し,対象者が身体的(フィジカル)にも,社会的(ソーシャル)にも,心理的(メンタル)にも,そして神気的(私的スピリチュアル)にも最良な状態を実現するための活動を行なっています。

精神看護ケアを探求するための見取図が「全人的看護現象モデル」です。
精神看護学講座で行う研究・講義・実習は,この図式(着眼大局 着手小局)を基盤としています。

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「精神看護学」は“Psychiatric Nursing”と表記されます。
“Psychiatric”は,“Psych(こころ)”と“iatric(癒し)”の合成語です。
一般的に「こころ」という言葉には多彩なニュアンスが含まれていますが,精神看護学講座で使う場合は“mental(心理的)”と“spiritual(神気的)”の二つを指しています。

Psych(Ψ)は,ギリシャ神話の登場人物と関係があります。
その登場人物は,美少女 Psyche(プシュケ)。彼女は紆余曲折を経て不死の女神になりますが,絵画に描かれるその背中には「蝶の羽」がついています。「蝶の羽」は,幼生が蛹から羽化し成体になってはじめて得られる「生の力」で,「いのち」のシンボルです。
地域によって,蝶を「仏」の乗り物だと考えたり,フワフワと飛ぶ蝶の姿を「人間の魂」に喩えたりすることがあります。