教授挨拶

昭和50年10月、医学・薬学の一体化と西洋医薬学・和漢医薬学の融合という設立理念の下、富山医科薬科大学が誕生いたしました。
昭和51年に呼吸器外科を専門とする山本恵一先生が初代教授として外科学第1講座を開設され、昭和54年の附属病院開院とともに第1外科の診療が開始されました。
平成6年、不整脈外科を専門とする三崎拓郎先生が第2代教授に就任され、三崎拓郎教授在任期間中に、成人、小児とも心臓手術症例数が飛躍的に増加いたしました。
平成17年10月、富山県内の3大学が統合され、富山医科薬科大学第1外科は富山大学第1外科となり、平成22年6月より小児心臓外科を専門とする芳村直樹が第3代教授として教室を担当しております。富山大学第1外科では心臓血管疾患と呼吸器疾患を主たる対象とし、年間約600例の手術を施行しています。成人心臓外科、小児循環器外科、血管外科、呼吸器外科の4チームが互いに協力し合いながら、日常診療を行っています。
年々低年齢化していく小児の手術においてはできるだけ遺残病変を残さない丁寧な手術を心掛け、年々高齢化していく成人の手術においては人工心肺を用いないオフポンプ冠動脈バイパス、ステントグラフトによる大動脈瘤手術、内視鏡下の呼吸器外科手術、積極的肺区域切除等の「体にやさしい」手術を発展させています。
現在、大学に勤務している医局員は教授以下13名という少人数であり、常識をはるかに越えた過重労働を強いられていますが、幸い全員が脂の乗り切った精鋭部隊であり、獅子奮迅の働きぶりで、極めて質の高い、充実した専門医療を行っています。医学が進歩し治療の選択肢が多様化するなかでもなお、救急時において、また治療の根治性において外科治療の果たす役割は大きく、手術によってのみ救える命が数多く存在します。
その外科治療を担う外科医は医学知識に加え臨床経験の積み重ねによる技術の習得が必要であり、外科治療の質を担保するためには若手外科医を安定的に育成していくことが不可欠です。
国家的な外科医不足のなかにあって、地方の状況はさらに深刻であります。
「ひとりでも多くの優秀な外科医を育成し、北陸地方の外科医療を支えていくこと」が、われわれ富山大学第1外科の最も重要な使命であると信じ、教室の理念として掲げてまいりました。
今も、これからも富山大学第1外科は医局員一丸となって若者を育て、医局が一枚岩として発展し、地域医療を支えていく方針です。

スタッフのご紹介

芳村 直樹
診療科長・教授

【先天性心疾患】
日本外科学会専門医・指導医・代議員、 日本循環器学会専門医、 日本胸部外科学会評議員、 心臓血管外科学会専門医認定機構専門医・修練指導医・評議員、 日本小児循環器学会評議員

土居 寿男
病棟医長・講師・医局長

【成人心臓、胸部大血管】
日本外科学会指導医・専門医、心臓血管外科学会専門医認定機構専門医・修練指導医、胸部・腹部ステントグラフト実施医

山下 重幸
外来医長・助教(診療講師)

【胸腹部大血管、末梢血管】
日本外科学会専門医、心臓血管外科学会専門医認定機構専門医、日本循環器学会専門医、日本脈管学会専門医、下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術指導医、胸部・腹部ステントグラフト指導医、難病指定医

名倉 里織
助教

【成人心臓、胸部大血管】
日本外科学会専門医、心臓血管外科学会専門医認定機構専門医、胸部・腹部ステントグラフト実施医、下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター

青木 正哉
助教

【先天性心疾患】
日本外科学会専門医、心臓血管外科学会専門医認定機構専門医、日本脈管学会脈管専門医

鳥塚 大介
診療助手

【先天性心疾患】
日本外科学会専門医、心臓血管外科学会専門医認定機構専門医

長尾 兼嗣
特命助教

【胸腹部大血管、末梢血管】
日本外科学会専門医、日本脈管学会脈管専門医、胸部・腹部ステントグラフト指導医、胸部・腹部ステントグラフト実施医、下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター

元野 壮
診療助手(ICU) 

【​先天性心疾患】

不破 光策
医員

【​成人心臓、胸部大血管】

大澤 央宜
医員

【​成人心臓、胸部大血管】