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11. 就床時間と睡眠の質はU字型の関係になっている

 一般に、睡眠時間と心臓血管疾患や死亡などの健康指標との間には、U字型の関係(睡眠時間が短いのも、長すぎるのも良くない)があることが知られています。そこでこの研究では、就床時間(寝床で横になっている時間)と睡眠の質がどのような関係になっているのかを調べました。
 その結果、男性も女性も8時間前後の就床者が最も睡眠障害が少なく、就床時間の少ない人、多い人の両方において睡眠障害が多いことが分かりました。また、一般に、男性と比較して女性に睡眠障害が多いことが知られていますが、男女とも睡眠障害が少ない就床時間では男女の睡眠障害の有病率はほとんど変わらないことが分かりました。
 また、男性では平均的な就床時間は7−8時間のため、睡眠障害が最も少ない時間なのに対し、女性では、平均的な就床時間は6−7時間のため、女性は睡眠障害の有病率が最も低い理想的な就床時間(8−9時間)には、1時間足りないことが分かりました。家事などのため女性は男性より睡眠時間が短いと考えられますが、女性の睡眠時間をあと1時間増やすことができれば、女性の睡眠障害は減るのかもしれません。


出典:Sekine et all., Sleep Medicine 2014.

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