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12. 短眠者と長眠者の睡眠障害はタイプが異なる

 一般に、睡眠時間と健康指標との間には、U字型の関係があることが知られていますが、そのことを詳しくみていくと、短眠者の睡眠障害と長眠者の睡眠障害では、性質が異なっていることが分かります。
 短眠者の睡眠障害では、主観的な睡眠の質が悪く、睡眠時間が短く、日中の機能障害がPSQI(睡眠の質を表す尺度。点数が高いと睡眠の質が悪い)の総得点を高め、有病率の上昇に寄与しています。それに対して長眠者の睡眠障害では、潜眠時間が長く(寝つきが悪く)、睡眠妨害が多く、睡眠効率が悪いことがPSQI総得点を上昇させ、有病率に寄与しています。つまり、短眠者は、睡眠時間が短いことそのものが日中の機能障害となって現れる睡眠障害であり、長眠者は寝床にいるだけで寝付けなく中途覚醒も多いことから熟睡が得られない睡眠障害といえます。
 長眠型のほうが病的といえます。長く寝床にいることはかえって睡眠障害のもとになると考えられます。

共分散分析
出典:Sekine et all., Sleep Medicine 2014.

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