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7. 身体的・精神的健康度の男女差:仕事の要求度・裁量度・勤務時間からの説明

 一般に、男性よりも女性の方が健康度が低いことが知られていますが、本研究では、仕事のストレス要因(職位が低い、裁量度が低い、要求度が高い、長時間勤務)が健康度の男女差に寄与するかどうかを明らかにすることを目的として、40歳から60歳までの公務員を対象に3カ国比較を行いました。
 全体に、男性よりも女性の方が仕事のストレス要因が多い傾向が見られましたが、日本・イギリスよりも男女平等な政策を敷いているフィンランドでは、仕事のストレス要因の男女差が小さい傾向が見られました。また健康度においても、全体としては女性の方が低い傾向がありましたが、フィンランドでは差が小さくなっていました。
 身体的・精神的健康度の男女差を仕事のストレス要因で調整すると差が縮小しました。このことは、健康度の男女差には仕事のストレス要因の男女差が関与していることを示唆しています。

社会経済的地位による主観的健康感・身体的健康度の違い

男性を基準とした時の、女性の健康度の低さ
モデル1:年齢調整モデル
モデル2:年齢・仕事ストレス要因調整モデル
出典:Sekine et al., Social Science & Medicine 2011.

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