関節外科・スポーツ整形外科

臨床面について

関節疾患全体を対象としています。膝関節を中心に診療を行い、変形性関節症や、靭帯損傷、膝蓋骨脱臼、半月板損傷、軟骨損傷などのスポーツ外傷に対し幅広く対応しています。

  • 変形性膝関節症に対しては、人工関節全置換術、単顆関節置換術、高位脛骨骨切り術、遠位大腿骨骨切り術など、病状に応じて的確な手術を選択しています。特に人工膝関節置換術では、術前の3次元計画(図1)や術中のナビゲーションシステムの使用、さらには軟部組織バランスの評価(図2)など、より低侵襲で正確な手術手技を追及しています。また、術後の様々な日常生活動作における膝関節3次元動態解析(図5)を行い、手術手技に還元しています。

    図1

    図2

  • スポーツ外傷については、関節鏡(図3)を駆使し、膝前十字靱帯解剖学的再建術、半月縫合術や修復術、内側膝蓋大腿靭帯再建術など、関節機能の温存や再獲得を図っています。また、軟骨損傷(図4)に対しては、現在のところ骨軟骨柱移植や自家培養細胞移植術などで対処していますが、後述する基礎研究を継続し、軟骨再生の臨床応用へ向けて取り組んでいます。

    図3

    図4

研究について

今後の課題・研究テーマ

  • 人工膝関節置換術における軟部組織バランスの最適化
  • 術後の膝関節3次元動態解析(図5)
  • 新しい人工膝関節の導入と手術手技の確立
  • 培養軟骨細胞による軟骨再生の臨床応用
  • 羊膜由来の細胞外マトリックスを用いた関節軟骨修復促進
  • 軟骨損傷に対する一期的治療を目指した貼付型新規移植材料の開発(図6)

図5

図6