04:若手のホープなんでも話せる。いつでも頼れる。同期ですから。

座談会メンバー

  • 古田惇

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  • 丸山恵利子

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  • 布村晴香

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  • 津田竜広

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若手のホープは、寄り道がお好き?

ー皆さんは若手の同期ということでしたね。

古田:そうなんです。入局してまだ半年ですが、同期の6人とも富山大学出身なので学部から一緒。その内2人は外の病院で勤務してるから、今医局にいるのはここの4人ですね。

丸山:結構付き合いは長いよね。学部入った時から数えるともう9年目。

布村:あ、私はもうちょっと上・・(笑)。

古田:まあ、みんな30歳前後。

津田:けっこうみんな浪人なり留年なりしてるよね(笑)。

丸山:たしかに寄り道が多い。

古田:いいんじゃないの、そういう人がいるのも。

布村:そういう人でも、これだけ馴染めるというね!

津田:というか現役で入った人、同期に一人もいないね(笑)。

古田 :浪人、留年、全員なにかしらあったパターンだよね。

布村:あははは。

ー皆さんは若手の同期ということでしたね。

古田:僕はそうだけど、先輩たちからなかなか勧誘がこなかったんだよなあ。成績はけっこう良かったはずなんだけど・・(笑)。

津田:勧誘というか、部活ノリの囲い込みがあるんですよ。どこの科も競って自分のところに入局させようとするんです。それが古田はあんまりなかった。

古田:そうそう。だから学会の飲み会の時に先輩たちに「入る」って言ったら「えー!!」ってびっくりされて。先輩たちからしたら予想外だったようで(笑)。津田と丸山は研修医の時から産婦人科に決めてたよね。

津田:僕は研修医の時から決めてた。

丸山:まあ、そんなに声を大にして言ってはいなかったと思うけど。布村が迷ってる時間一番長かったよね。

布村:うん。迷ってたね?。丸山さんがすごく誘ってくれてたよ。「産婦人科にしようよ!」って。ずっと(笑)。

丸山:勧誘してました(笑)。仲間を増やそうとおもって。

布村:そう。だから私は迎えてくれる人がいることも選んだ要素の1つなんですよ。入りやすいかな?って。

丸山:よかった(笑)。学生時代は普通のクラスメイトって感じの関係だったけど、研修医で一緒になってから仲良くなったね。

布村:そうだね。臨床研究医の時は2人で結構ヘビーなところに回されて、一緒に夜11時とか12時まで残って仕事してた。

丸山:そうそう。その時もたくさん話したよね。

布村:上の先生方も「おいでよ」って温かく言ってくれる人がいらしたので、入りやすかったですね。

古田:でも6人も入ると思ってなかったな。

布村:4人くらいかと思っていたよね。

古田:やっぱり、みんながいてよかったよね。1人だったらって想像したら結構つらいものがある。

丸山:でもうちの代は全体的に富山大にそのまま入局する人が多かったよね。

布村:そもそも研修医で富山大を選ぶ人が多い学年だったよ。例年、残ったとしても20人?30人くらいだったのが、44人残ったという。必然的にそこから入局する人数も増えるでしょ。

丸山:どうしてなんだろう。学年の仲がよかったからかな。

どんなピンチも乗り切れる。4人なら。

ー同期同士ではどのような話をされるのですか?

丸山:必ず誰かしら当直しないといけないから、4人で飲みにいったりはまだないね。

布村:飲みにはいけてないけど、同期同士ではいろんなことを話しますよ。

丸山:しょっちゅう話してるね。答えがあることも、答えがないことも。しみじみ同期っていいなって思うよ。

布村:私は、教科書に書いてあることとか、患者さんのこととか、仕事の話が結構多いかも。

古田:僕はしょっちゅう丸山とお互いの家族の話してる。

丸山:私の旦那は脳外科で、古田の奥さんは麻酔科。4人とも同期なんです。しかも、家が隣の隣(笑)。

古田:本当にたまたまね。丸山の旦那が律儀に菓子折り持って挨拶にきて、家から出てきたのが俺の嫁で、お互い「あー!!」って(笑)。

丸山:すごい偶然。

古田:もうプライベートゼロだよ(笑)。

丸山:家帰れば「あ、古田の車ある」ってすぐわかるからね。

吉田:逆だよ(笑)。俺も自宅に帰るとき「丸山まだ働いてるな?」ってよく思ってる。俺は学生の頃から丸山の旦那とも仲よかったからね。結婚式も行ったし。

丸山:お隣さん生活ももうすぐ1年だね。濃いな?。

津田:僕にとっての同期は、“気軽な存在”って感じなんだよね。それでいて、頼もしい。1人で全部できなくても4人のうち、誰かができればいいかなって。無理だなーって思った時に電話して、よろしくって切る。他の人が困った時は、今度は俺に電話がくる。みたいなね。

古田:日常業務から、外勤・外来の穴埋め、手術中で手が離せない時まで、4人いるから誰かしらが対応できるので、それは良いことですね。あとは僕たちの学年は他の科に同期が多いから、それぞれ仲よかった人のツテを辿れば簡単に繋がる。

津田:どうしても他の科と連携しなくちゃならない時ってあるからね。

古田:でもやっぱり、他の科からしたら産婦人科は特別な領域で、できればタッチしたくないんだろうね。妊婦さんっていうだけで尻込みしちゃう人が多いと思う。でも妊婦さんで糖尿病とかの合併症になっている場合とかは、他の科に一緒に診療をお願いするっていうのはよくありますね。

夢は、同期の帝王切開。

ーみなさんの出身は?

古田:僕は北陸です。石川県。

丸山:東京です。

津田:名古屋。

布村:富山。

古田:丸山はなんで残ったの?だいたい女子は地元に帰っちゃうイメージだけど。

丸山:ここって、切迫早産めっちゃ強いじゃない?世界的にもすごく有名なんですよ。切迫早産。そういう最高の医療に携われる環境にいるのに、わざわざ外の病院に行く必要ないなって思って。入った学び舎が世界に誇れる治療をしているなら、そこに残ればいい。私が富山大を選んだ理由はそこかな。

布村:私は学生時代に病理に興味があったんです。そこで病理学の講座に出入りしていたんですけど、それから外科に興味をもつようになっていって。でも最終的には、入りやすさだったり、興味だったり、いろんなことから判断してここの産婦人科に決めました。

古田:僕は何なら、一目惚れみたいな感じだよ。産婦人科、昔からずっと気になっていたから。扱う範囲がめちゃめちゃ広いからいいよね。腫瘍とか生殖とか女性学とか周産期とか、外科っぽくもあれば、内科っぽくもあって。でも結局全部繋がってる。すごく面白いと思う。

丸山:なるほどね?。

布村:私はむしろ入局してから強く実感したんだけど、産婦人科って特別な診療科だなって。もちろん最初は、ちゃんとお産をみれるかなって不安ばかりだったけど・・。やっぱり命がうまれる瞬間に立ち会えるので、「良いなあ」って幸せを感じる時があります。うまく言えないですけど、好きです。

津田:わかるなあ。お産みてると、女の人は偉大だなぁって思うよね。産婦人科医になってから、無駄にオカンに「ありがとう」って言ってるよ。毎回「なにが?」って言われるけど(笑)。

古田:まあ、でもそれと同時に、男でよかった?とも思うよね。

津田:僕たちこういう話よくしてるな。

古田:男2人で飲みながら(笑)。

津田:男子会ね。ここの医局は、なかなかバランスが難しいから。ドクターも女性が多いし、患者さんも女性。とにかく女性が多い。ちゃんと考えないといけない。

古田:大事だね、男子として生き残りをかけた戦略会議。

丸山:でもトータルだと半々くらいだよ。上の方は男の人の方が多かったりするし。

布村:そうそう。でも考えてみると、旦那さんが産婦人科医っていうのいうのはいいよね。安心できる。

津田:でもこの前「自分の子供は自分で取り上げたい」って言ったら、嫁に拒否されたよ(笑)。

布村:へえ、なんで?

津田:なんか恥ずかしいみたい。まあ、本当に産まれる瞬間になったらどうせ余裕ないと思うんで、しれっと入って取り上げようと思ってます(笑)。

布村:同期の帝王切開するのも夢だよね。

丸山:そうだね?、憧れる。

古田:でも制度上、僕は来年外出ちゃうんですよ。いずれまた戻ってくるけど。

布村:3年のカリキュラム組まないといけないので。

丸山:さみしくなるね。

津田:少なくとも2年間はバラバラか。

丸山:みんな外に行って、その代わり外の人が戻ってくるので、もうこの4人で働くことはないかもしれない。

古田:それまでにみんなで飲みに行きたいな。