研究グループ紹介

研究グループ紹介

胆膵グループの紹介


 2018年10月より膵臓・胆道センターが開設し、近隣はもとより遠方からも多数のご紹介を頂いております。 2019年度の内視鏡検査件数は、ERCP 420件(+109件:前年度比)、EUS/EUS-FNA 608件(+198件)と増加しています。
 また膵臓・胆道サテライトセンターを済生会富山病院と糸魚川総合病院に設置することで、対象となる肝胆膵疾患の患者さんに対して精密な検査と素早い治療が可能となりました。 Cancer BoardではOn lineによる活発な議論を行なっており、紹介数の増加にかかわらず診療の質も担保できるように努めています。


研究内容

胆道・膵臓部門は当院独自の臨床研究、また多施設共同研究を積極的に行っています。


・膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の水平方向進展度診断における経口膵管鏡(POPS)の診断能と安全性に関する後方視的観察研究

・胆道鏡所見に基づく胆管狭窄の良悪性鑑別のための機械学習

・膵癌の糖尿病合併に関する多施設共同後ろ向き疫学研究

・膵癌術前胆道ドレナージにおける金属ステントの有用性と安全性に関する多施設共同無作為化比較試験

・Low axial force設計Dumbbell head型SEMS(Self-expandable metallic stent)を用いた非切除膵頭部癌による胆道狭窄に対する金属ステント(fully covered vs uncovered)の有用性に関する多施設共同無作為化比較試験(HILZO study)

・膵癌の網羅的がん遺伝子解析における超音波内視鏡下穿刺吸引針生検の検体採取の実態調査研究

・膵腫瘍に対する超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-FNA)後の穿刺経路腫瘍播種(Needle tract seeding)の二次調査





肝臓グループの紹介


 肝臓部門では近年スタッフ数は減少しておりますが、1例1例を大切に、少数精鋭で富山県内トップクラスの肝疾患診療を行っております。 臨床で生じるclinical questionについては関連病院を含めたネットワークを使って臨床研究を実施し、学会発表・論文発表を行っております。 また臨床の未解明の疑問については、科研費などの研究資金も獲得し、基礎研究も続けております。



現在進行中の研究課題

・肝がんの治療データベースの構築と治療法の検討
・慢性肝疾患の治療データベースの構築
・非代償性肝硬変に対するトルバプタンの効果の検討
・慢性肝疾患患者に対するアンケート(CLDQ)を用いたQOL評価
・HBV感染患者におけるHBS抗原とその免疫応答の解析
・慢性肝疾患の治療データベースの構築(多施設共同研究)
・切除不能肝細胞癌に対する全身化学療法の治療効果の検討(多施設共同研究)
・肝硬変患者腹水中の菌体成分・免疫細胞の解析



最近の獲得研究費

2009-2010 肝炎ウイルスに対するモノクローナル抗体が認識するエピト-プと中和能の検討(代表) 科研費 若手B
2010 細胞チップシステムを用いた薬物性肝障害の病態解析と新規診断法の開発(代表) 富山第一銀行奨学財団
2010-2012 C型肝炎ウイルスにより誘導されるBリンパ球の抗原特異性の解析(代表) 武田科学振興財団
2013-2017 B型肝炎創薬実用化等研究事業(分担) 厚生労働省科学研究費補助金
2017-2019 新規高感度システムを用いたHBs抗原とその免疫応答の解析(代表) 科研費 基盤C
2020- Tm mapping法による肝硬変腹水中の細菌の同定・定量と自然免疫応答の解析 科研費 基盤C  

 --その他研究助成2件継続中



Pubmed掲載英文論文

2021年 分担2本、症例報告2本
2020年 代表1本 分担5本 症例報告2本
2019年 代表1本 分担7本 症例報告2本
2018年 代表4本 分担3本 症例報告2本
2017年 代表3本 分担6本 症例報告3本





消化管グループの紹介


臨床の取り組み

消化器腫瘍
消化器悪性腫瘍の診断と薬物療法を中心とした、がんの診断と研究を行っています。進行期のがんは未だ予後不良なものが多く、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)、西日本がん研究機構(WJOG)、北海道消化器癌化学療法研究会(HGCSG)などに所属し、グループで行われる臨床試験や治験を通して新規治療の開発に携わっています。また、新規治療における問題点は、当施設及び関連施設と協力して臨床研究を立ち上げ、得られた知見を国内外の学会発表や論文作成を通して発信し、知識・技術・経験を蓄積していく事を目指しています。最新の医療を実践していくために、がん薬物療法専門医の取得はもちろん、High volume centerへの留学、基礎研究等を積極的に進めています。


炎症性腸疾患
近年のIBD治療の進歩は目覚ましく、メサラジン製剤、ステロイドの他、免疫調節薬・抑制薬のアザチオプリン、タクロリムス、抗TNF-α抗体製剤のインフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブ、抗IL-12/23 p40抗体製剤のウステキヌマブ、抗α4β7インテグリン抗体製剤のベドリズマブ、JAK阻害剤のトファシチニブ、血球成分除去療法と様々な治療法が選択可能となっており、個々の患者さんにあった治療法の提供を行っています。


消化器内視鏡治療
 食道・胃・大腸のESD/EMRを中心に、県内・外から紹介があり、特に治療困難症例を中心に治療に取り組んでいます。最近では耳鼻科と合同で表在型咽頭腫瘍に対して、消化器内視鏡医が主となってESD法を応用したELPSを行っています。様々な治療用の処置具が出てきていますが、症例毎に適切な道具を用い治療に取り組む一方、新規治療デバイスの開発にも取り組んでいます。



基礎研究の取り組み

 消化管の基礎研究グループとしてはこれまでの消化器腫瘍・発がん過程におけるエピジェネティック研究、消化管生理の研究を継続しつつ、トランスレーショナルリサーチとして、口腔内細菌叢の解析、膵癌の便プロテオーム解析の研究が始まりました。


【消化器腫瘍・発がん過程におけるエピジェネティック研究】

・Oncostatin Mシグナル抑制に着目した胃がん発生メカニズムの解明

・潰瘍性大腸炎患者における大腸粘膜のDNAメチル化異常と大腸癌リスクとの関連


【消化管生理の研究】

・腸内細菌が消化管上皮に与えるエピジェネティック変化の検討


【癌と細菌についての研究】

・5-FU口内炎と口腔内細菌叢の解析について

・便プロテオーム解析を用いた膵癌バイオマーカーの探索研究



臨床研究の取り組み

 多施設共同研究への参加、独自性のある当科主導の臨床研究など、数多くの臨床研究を行っています。


【消化器腫瘍】
参加中の前向き臨床研究・治験の詳細はこちらを参照ください。また当科では、以下の臨床研究を主導しています。

・消化器癌に対する薬物療法の多施設データベースの構築

・食道癌に対するDocetaxelを含む化学療法後のPaclitaxel単剤療法のPhaseⅡ試験

・消化器癌の薬物療法後における CA125の臨床的意義を検討する多施設共同後方視的研究

・免疫チェックポイント阻害剤における新たな予後因子を検討する多施設共同後方視的研究

・DICを伴う消化器癌に対する薬物療法の治療成績を検討する多施設共同後方視的研究

・MSI-high及び2次的所見を有する症例に対する遺伝カウンセリング及び遺伝学的検査の実施状況に関する観察研究


【炎症性腸疾患】

・クローン病におけるカプセル内視鏡検査の有用性・安全性に関する多施設共同前向き研究(SPREAD-J)

・潰瘍性大腸炎における発症年齢とステロイド大量静注療法の効果との関連

・潰瘍性大腸炎治療例の予後−QOLの観点から−多施設共同前向き研究

・潰瘍性大腸炎患者における白血球数を指標とした免疫調節薬投与と治療効果の検討

・チオプリン製剤服用中の患者の妊娠・出産の安全性と児のNUDT15遺伝子多型との関連解析

・生殖可能年齢にある自己免疫性疾患罹患女性の妊娠・出産動向と、妊娠前カウンセリングの有用性についての調査

・家族性地中海熱遺伝子関連腸炎の診断法確立

・潰瘍性大腸炎患者における抗TNF-α抗体薬中止時の免疫調節薬併用の再燃率の検討(参加予定)


【ヘリコバクターピロリ菌】

・ヘリコバクター・ピロリ菌除菌症例の全国前向き調査 -全国除菌レジストリー-

・薬剤耐性ヘリコバクター・ピロリ菌の全国サーベイランス

・ヘリコバクター感染症に関する研究(非ヘリコバクター・ピロリ ヘリコバクター 属の研究)


【内視鏡治療】

・抗凝固薬継続症例とヘパリン置換症例の内視鏡的大腸ポリープ摘除術後出血割合に関する検討 (WHICH trial)