教授あいさつ

安田教授からのご挨拶

 富山大学内科学第三講座(第三内科)は、1979年(昭和54年)富山医科薬科大学附属病院設置とともに開講いたしました。初代佐々木博先生(1979年~)、第2代渡辺明治先生(1989年~)、第3代杉山敏郎先生(2004年~)、そして2018年6月に私が第4代教授として着任いたしました。この間、2005年には富山大学附属病院への名称変更、2021年4月には血液内科が独立したことによって、第三内科は現在、消化器内科のみを専門とする診療科となっています。
 と言いましても、消化器内科の対象臓器は、食道・胃・小腸・大腸・肝臓・胆のう・胆管・膵臓と内科の中でも最も多彩です。疾患も良性・悪性腫瘍、炎症、感染症、機能性疾患、自己免疫疾患、結石など多岐にわたり、特に“がん”はわが国のがんの部位別死因のトップ5のうち肺がん(1位)を除く、2位から5位までを消化器がんが占めています(大腸がん、胃がん、膵がん、肝がん)。こうした幅広い疾患に対応するため、当科では臓器あるいは疾患ごとに専門チームをつくり、それぞれの領域の専門医が専門性の高い診療をおこなっています。
 消化器がんの早期発見、診断困難な消化器疾患の診断、膵臓・胆のう・胆管疾患の内視鏡を使った診断・治療、早期の食道・胃・大腸がん/腫瘍に対する内視鏡的治療、肝がんに対するラジオ波焼灼療法/カテーテル治療、消化器がんに対する化学療法、炎症性腸疾患に対する薬物療法、ウイルス性肝炎に対する抗ウイルス療法などについては、既に県内外から多くの患者さんのご紹介を受けていますが、今後も消化器疾患のすべての領域において全国トップクラスの診療を担えるようスタッフ一丸となって努力してまいります。


富山大学学術研究部医学系内科学第三講座 教授
安田 一朗